管理組合の理事たちが団地で見つけた良いことや興味のあることなど「よもやま話」を語ります。
興味がありましたら読んでください。
こんにちは、環境整備担当理事の谷口です。
今年も滝山団地の桜が満開になりました。団地の桜並木は近所でも評判ですが、実は団地内の公園にも一か所だけ桜が咲いているところがあります。何処だと思いますか?
それは2街区の東小公園Ⅰにあるセメント造形遊具「花びら」です。
この遊具は名称こそ「花びら」ですが、その形から桜の花をイメージしていることは間違いないでしょう。斜面になっている部分は意外と傾斜がきつく、幼児がここをよじ登ったり滑ったり、少し大きな子供はケンケンして隣の花びらに飛び移ったり、斜面に寝そべって日向ぼっこをしたりと、色々な遊び方をしているのを見かけます。
団地内にある「滑り台」や、以前にご紹介した「盃」などは、インターネットを検索すると同年代に建てられた他の分譲団地の公園写真で見かけることがありますが、この「花びら」はまだ見たことがありません。
もし、この団地のオリジナル作品だとすれば喜ばしいのですが、念のためこれからもリサーチしてみますね。
さて、この「花びら」ですが、3枚がまとまって設置されている以外に、通路を隔てて少し離れたところにもそれぞれ1枚ずつあります。
3枚がまとまっていると色々な遊び方が出来るのですが、1枚のところはどうしても遊び方が限定されてしまいます。皆さんはなぜこのような配置にしたのだろうと不思議に思ったことはありませんか?1枚ずつの花びらを近づけて2枚にすればいいのにって。
今まで50年以上の間、多くの子供たちがこの公園で遊んできましたが、このことを疑問に思った子は殆どいなかったのではないかと思います。(私自身も子供時代にこの遊具で遊んだ経験がありますが、全く疑問に思ったことがありませんでした。)
それはみんながこの遊具を横から見ているからなのです。
それでは視点を変えて、この遊具を団地の5階バルコニーから眺めてみましょう。
皆さまにはどのように見えますか?
私には「一輪の桜の花から、花びらがひらひらと舞い落ちていく」ように見えます。
もちろんこれは私の印象に過ぎないのですが、この光景を見れば皆様「なるほど」と思いませんか?
以前に第9回のコラムでも東大公園が「島から出港した5艘の漁船が大海原で今まさに漁をしている場面」を箱庭的なアートに仕上げたのではないかと申し上げましたが、この「花びら」についても同じような設計思想があったのではないかと考えています。
“子供たちは遊具として遊び、大人はバルコニーからアートとして楽しむ“ それをさりげなく演出する。
当時の公園設計者はとても粋な方だったのでしょうね。
今のところ、東大公園と東小公園Ⅰ以外にはこのような「隠された箱庭アート」の遊具は見当たりませんが、建設当初にはもっと多くの遊具があったので、他にも仕掛けがあったのかもしれませんね。
次回は「ポールジャングル・プレイスティックって何?」をお話しいたします。お楽しみに。
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