管理組合の理事たちが団地で見つけた良いことや興味のあることなど「よもやま話」を語ります。
興味がありましたら読んでください。
こんにちは、環境整備担当理事の谷口です。
今回は昨年末に修復工事を行ない、綺麗になった4つのコンクリート滑り台についてお話し致します。
コラムの第3回と第4回でも取り上げましたように、私たちの団地には2街区に2基、3街区に2基の合計4基の滑り台が子供たちの憩いの場になっています。
修復した滑り台は青・黄・緑・赤の4色に塗り分けられて、それぞれの公園を特徴づけるシンボルになりました。
今回の修復工事で特に重要視したのは滑り面の「すべりやすさ」です。費用をかけずに修復するにはモルタル塗布後に平坦仕上げを行い、塗装をする工法が一般的ですが、これではすぐに塗装が剥げてモルタル素地が露出してしまい、滑り面がざらざらになってしまいます。
そこで費用は掛かりますが、滑り面に人研ぎ仕上げを行う事にしました。
第19回のコラム(バナナ塔)でも取り上げましたが、人研ぎ仕上げ(=人造石研ぎ出し仕上げ)は白セメントに顔料と砕石を混ぜて研磨し、天然の石に似せて仕上げる工法のことです。修復したバナナ塔の人造石には『蛇紋岩(じゃもんがん)』が使用されていますが、この滑り台には『寒水石(かんすいせき)』という結晶質石灰岩が混ぜられています。
このように、セメントに顔料を混合することで子供たちが頻繁に滑っても色が剥げることなく、砕石を混合させることで見た目も美しい頑丈な仕上がりとなります。皆さんもぜひ修復した滑り面に触れてみて、その平滑な仕上がりを体験してみてください。
なお、今回の工事では予算の関係で側面と裏面の修復には人研ぎ仕上げを行わず、モルタル修復と塗装のみで仕上げています。修復前の状態も同じモルタル・塗装仕上げになっていたので、てっきりそういうものだと思っていたのですが、修復のためモルタルを剝したところ、側面に人研ぎ仕上げを施していた痕跡が見つかったのです。
今回の修復工事を経験したことで、私はあらためてこの滑り台の贅沢なつくりに感動しました。
ところで、この滑り台については後に遊具に詳しい研究家の方から情報をいただくことができ、正式名称が『登り滑り台』であることが分かりました。
さらに色々なことも分かってきましたので、次回のコラムでは『登り滑り台の誕生と現在』をお話しいたします。お楽しみに。
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